クリエイティブ・ライツ・イニシアチブ

クリエイティブ・ライツ・イニシアチブ

作者がだれかを知りたい? なら、どんな作品でもクリエイターをトレース(追跡)できる仕組みがあればよいのでは?プラットフォームの別を問わず、クリエイターの創造性と発想を保護する必要があるのでは?今こそ、それを実現するとき。ワコムは、クリエイターが自らの権利について全面的な主導権を握り、世界中の人々と自由に安全にコラボレーションできるように支援する。アーティストそれぞれが制作に寄与した貢献度は、いずれも正当な評価を受けてしかるべきである。自己主権型アイデンティティ(SSI)と非代替性トークン(NFT)を特徴とするWeb 3.0が新たな現実となる今、アーティストも安全なブロックチェーン技術を利用しない手はない。これでもう混同されたり、チャンスを逃がしたりせずにすむ。

コネクテッド・インク2021において、ワコムはパートナーとともにクリエイティブ・ライツ・イニシアチブを共同で発表する。これは、新しいテクノロジーと画期的なサービスを駆使して、創作にまつわる権利保護の常識を塗り替えようというものである。「創造的混沌」のなかでデジタルセキュリティの歴史に新たなページを開くにはどうしたらよいか ― この問題に焦点を当てて興味深いセッションが繰り広げられる。

クレジットこそがポイント

評価するべきは評価する。当たり前のことのように聞こえるが、クリエイターの貢献はないがしろにされがち。インターネットのいたるところにおいて、複数のプラットフォームでデジタルコンテンツがシェアされる世界では、特にその傾向が顕著だ。ワコムはこの問題を解決するために、コラボレーションにおける各人の貢献度に応じた権利保護を支援する、一連の新たなシステムとサービスの整備に乗り出した。それによって著作権の管理を容易にするのが狙いだ。すべてのクリエイターがそれぞれの貢献を認められ、正当な評価を受けられるようにする。これで新たなプロジェクトのチャンスもこれまで以上に広がり、クリエイターも本業である創作に専念できる。

クリエイターの権限を確保

ワコムはクリエイティブ・テクノロジーのリーダーとして、常にイノベーションを追求してきた。今、取り組んでいるのは、第三者に依存せずに自身のデジタルIDを管理できる自己主権型アイデンティティ (SSI) のテクノロジーの研究。それによってクリエイターやアーティストに権限を付与することを目指す。新たに開発するプラットフォームでは、複数アーティストが参加するプロジェクトでもクリエーターを支援できる。ライセンス管理を簡易化し、誰がどのような貢献をなしたのかを正確に追跡できるようにする。

そこで革新の鍵を握るのが、ワコムの「目に見えないウォーターマーク(電子透かし)」。作品に付加するデジタル署名と似ているが、目に見える痕跡を残さない点で異なる。今までのオンラインでの作品保護のあり方を一変させる画期的な技術である。

創造性に欠かせない自由

アーティストは誰も自由でありたいと考えている。クリエイターを特定のプラットフォームに囲い込んではならない。目指すべきはアーティストに愛されるテクノロジーを作り出すこと。つまり、彼らが最もスムーズに創作できるプラットフォームやソフトウェアと連携するテクノロジーを開発することである。そのため、ワコムでは現在、クリエイターのコミュニティーに透明性と十分な信頼性をもつ、よりよいデータ管理方法を提供する可能性をパートナー企業とともに模索している。

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