Calm Technology – 暮らしとIoTの美しい調和

Calm Technology – 暮らしとIoTの美しい調和

mui Labは、Calm User Interfaceと呼ばれるUIデザインを行う京都発のIoTスタートアップ。「穏やかなUI」は、スマートホームにおけるこれまでの人とデジタル情報の関わり方を一新する。

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朝起きてカーテンを開けると、「おはよう」のメッセージが壁の木材ボード(インターフェースデバイス)に浮かび上がる。家族と交わした挨拶がデジタルクラウドに保存され、そこから呼び出されたものだ。次は朝食の準備。テーブルを布巾で拭くと、ダイニングに照明が次第に点っていく。続けて、テーブルに花瓶を置くと音楽が流れ始め、食器を並べている間も心地よい空間を演出する。スマートホームの機能がいつもの朝の風景にさりげなく調和し、IoTの存在を意識させない。そして、一人ひとりのリズムにぴったり呼応した流れを生み出す。

そこには、人の注意を逸らすような無駄な主張をしない、生活のリズムに溶け込むテクノロジーがある。そしてその先には、人とテクノロジーが寄り添いあって共存する未来が広がる。

ベンチャーながら数々の受賞歴をもつmui Lab。ミラノデザインウィーク2022で、ワコムはこの注目のスタートアップとの対話の場に参加し、そのビジョンや製品を語り合った。家具やその他のなにげない日常的なアイテムをインターフェースとし、日常生活における身体の動きがトリガーとなってデジタルの反応を引き出すmui Lab IoTシステムの話には、考えさせられるところが多い。

mui Labは京都に拠点を置くテクノロジーベンチャーで、人々のウェルビーイングに寄与するCalm User Interface (UI)のデザインを専門にしている。暮らしを便利にしてくれる従来のテクノロジーを利用しながらも、自然に憧憬を抱く、現代人の一見相反するかのようなジレンマ。mui Labはそれに対する一つの答えとして、日本の職人技に息づく精神性や美意識をテクノロジーと結び付けた。CESイノベーションアワードを2回(2019年、2022年)受賞し、一般部門とサステイナビリティの2部門でArchiproducts DESIGN Award 2021を受賞している。伝統とテクノロジーが見事に共存する京都を拠点に選び、そこから世界的に向けてビジネスを展開している。https://muilab.com/en/

mui Labは人に寄り添うテクノロジーの創出を追求しており、その考え方はワコムの"lifelong ink"ビジョンにも重なる。そのこともあって、ワコムはここ数年来、mui Labとの協業を進めてきたが、そのなかから"lifelong ink"を家族の住空間に取り込んだデザインが誕生している。今回のミラノデザインウィークで紹介された mui Labの主力製品「muiボード」はCalm Technology設計のデバイスであるが、さまざまなスマートホーム機能をさりげなく操作することを可能にする。そしてワコムのインクテクノロジーも、このIoTデバイスに実装された機能の一つだ。

ミラノデザインウィーク2022では、mui Labの出展ブースでジョイントトークの動画ポッドキャストを収録。そのなかで、mui LabはCalm Technology (カーム・テクノロジー:穏やかな情報技術)というコンセプトについて自らの考え方や価値観を紹介した。そして、人を主眼に据えた製品開発のなかで、どのようにして日本的なデザインをテクノジーに結び付けているかを語った。となると当然のことながら、 mui Labの価値観はワコムのビジョンやミッションとも親和性が高い。そこで、ワコムは今年11月に開催されるコネクテッド・インクにおいて、mui Labが辿ってきたものづくりのジャーニーと製品をクローズアップする。mui Labの参加は今年で4年連続となる。IoTが暮らしに溶け込む未来を創造すべく、人とデジタルテクノロジーの新しい関わり方を模索するmuiのテーマは無限の可能性を秘めている。コネクテッド・インクでの情報発信に今から期待が高まる。

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